粟島産アマドコロ茶を商品化へ 敬和学園大学ゼミ学生が村上で試飲会
粟島浦村の地域活性化を目的に、敬和学園大学(新発田市)の学生たちが、島の山菜「アマドコロ」を使った商品開発を進めている。
村と同大は、少子高齢化や地域産業衰退の課題に産官学協働で取り組むため2014年に包括連携協定を締結。村の農水産物を使った六次産業化の取り組みの一環で、アマドコロを利用した商品開発をスタートした。
島内に広く自生するアマドコロは、日本では主に春先の新芽を山菜として食すことが多いが、中国や韓国では根茎を乾燥させて加工したお茶が日常的に親しまれているという。
漢方独特の風味が少なく飲みやすいことに着目した同大共生社会学科・趙晤衍教授ゼミの学生たちはこれまで、試行錯誤を重ね、アマドコロ入りのアイスクリームの商品化に成功。今度はお茶の商品開発にチャレンジしている。
先月28日には、村上市のマナボーテ村上で試飲会を開催。越後村上物産会の瀧波匡子会長や村上地域振興局の職員らが参加し、温冷さまざまな条件のお茶を試飲し、商品化へ向けた意見を求めた。
茶舗・九重園(同市小国町)の代表も務める瀧波会長は「香ばしく甘みがあり、のどごしはすっきりして飲みやすい。商品化にはどこにインパクトを持ってくるかが大切」などとアドバイス。ゼミ長で3年の原田愛花さん(20)は「アマドコロの安定供給量の確保や販売方法などまだまだ課題は多いが、改善を加え、商品化につなげていきたい」と意気込んでいた。