村上新聞

村上新聞は村上市・岩船郡を中心とした地域新聞です（毎週日曜日発行）

関川村で渡辺邸木羽はぎ学校が開校

　関川村の重要文化財「渡辺邸」で、「渡辺邸木羽はぎ学校が先月18日、開校した。同邸専属の石置き木羽葺き職人・鈴木弘さん（82）が県内でただ一人という貴重な職人であるため、文化財の継承が危ぶまれていたが、同邸保存会の働きかけで志望者が見つかった。

　鈴木さんを校長に、入学したのは関川村在住の高橋栄一さん（65）＝金俣＝、稲家幸さん（62）＝桂＝、三須真さん（38）＝下関＝の３人。三須さんは宮大工。

杉の丸太を割って3ミリの厚さに仕上げていく。右から三須さん、鈴木校長、稲家さん、高橋さん

　渡辺邸は、約30万枚の板と１万５千個の石で作られた国内最大級の石置き屋根。県内には佐渡の屋根木に景観地区が残っているが、本州側では関川村の同邸だけだ。

　学校では、３人が使う専用のナタを特注し、各自の作業台も製作した。県産材の杉丸太を縦に割り、長さ約40㌢、幅約10㌢、厚さ約３㍉の木羽割り作業では現在、３人で１日に約１０００枚を作っているが、日を追って出来上がる枚数も増えてきた。（続きは本紙で）
[2007年7月1日号]

[写真／杉の丸太を割って3ミリの厚さに仕上げていく。右から三須さん、鈴木校長、稲家さん、高橋さん]

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